土屋塚古墳は『造出付円墳』と呼ばれる、円墳に小規模の造出(つくりだし)が敷設された古墳と考えられています。
古墳本体の直径は35.2m、高さ4.4m、また幅10.3m、深さ約2.1mの周溝も検出されていて、周溝を含めた全体の直径は55.8mとなるそうです。狛江古墳群のなかでは大型の古墳ですね。
敷地内には鳥居があり、墳頂部には祠も祀られているそうですが、入り口のフェンスは施錠されていて立ち入ることは出来ません。なんでもマンションの住人の方のプライバシーを守るためだとか。
昭和35年(1960年)に行われた古墳分布調査の際には、6世紀半ばの築造と考えられていましたが、平成16年(2004年)にマンション建設の為に行われた調査により、それより更に100年以上古い5世紀半ばに築造された可能性が高いことがわかったそうです。
これは多摩川流域で最大級を誇る5世紀半ば築造とされる野毛大塚古墳(全長82mの帆立貝式古墳)よりやや後の時期と推定されています。
また古墳の規模や発掘された埴輪の様式、文様などから当時の首長クラスの支配者のものであると推定されています。
看板の説明によると…
狛江の古墳は、比較的大型のものが多く、周辺の地域よりも有力な豪族が多かったとみられ、こうした豪族が結束した力は大きく、この一帯の政治状勢を左右する力があったのではないかと考えられているそうです。
土屋塚古墳は平成26年(2014年)に個人所有であった墳丘の西側の半分の土地が寄付され、現在は狛江市の市有地となり、いずれは古墳公園として整備、公開される予定だそうです。
楽しみですね!